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(ストーリー)
1920年代のカンボジア。ジャングルの荒れ果てた寺院で、ふたごのトラ(クマルとサンガ)が生まれる。兄のクマルは活発で、弟のサンガはおとなしい。二匹が仲良く育ち始めてまもなく、イギリス人の有名な冒険家エイダン・マクロリー(ガイ・ピアース)がやってきた。長年アフリカでサファリをし、ロンドンの上流階級に象牙を売ってきたエイダンは、顧客の嗜好がアジアの仏像に移りつつあることを知り、この地を訪れたのだ。ジャングルの寺院で、エイダンは盗掘を開始。現場に出てきた父トラを撃ち殺し、そばにいたクマルを拾って、近くの村へ。村ではトラ退治の英雄と大歓迎され、村長の美しい娘ナイ=レアをみそめる。だが、村長の密告で逮捕され警察署へ送られる。取り残されたクマルは、村長の手でサーカスへ売られた。
逮捕されたエイダンは、地域の行政官(=フランスから派遣されてきた、植民地統括のための高級官吏)の計らいで釈放されるが、その代わり、トラを捕まえてきてくれと頼みこまれる。行政官には下心がある。ジャングルに観光道路を通し、本国から観光客を誘致して、この地を繁栄させ、その手柄で栄転したいのだ。だが道路を通すには、知事(=土候の息子)の承認が必要だ。そこで狩猟会を開き、知事の機嫌を取ろうというわけだ。穏やかなアジアの空気にふれ、殺生がいやになっているエイダンは、しぶしぶ承諾し、母トラとサンガを罠に落として確保した。
翌日、狩りが始まった。罠から放たれた母トラはサンガを避難させ、エイダンたちの目の前に出現。知事に左耳を射抜かれるが、まんまと逃走。知事のめんつは丸つぶれに。岩穴に隠れていたサンガは、行政官の息子ラウールに拾われ、生活をともにする。一人っ子のラウールにとって、サンガはかっこうの遊び相手として、片時も離れようとしない。だが行政官邸の飼い犬を噛み、行政官夫妻の意向で、知事に献上される。泣き叫ぶラウールの声は届かず、二人は離れ離れに。その後、知事はサンガを果たし合い用のトラに調教させ、クマルはサーカスの従順なトラになっていく。
一年後。クマルが、サーカスで恐ろしい火の輪くぐりを仕込まれていると、知事舘の執事がやってきた。知事がトラの果たし合いを企画している。知事のトラ(=サンガ)の相手になる、どう猛なトラがほしいと言う。団長はクマルを二つ返事で売り払った。
園遊会の当日。果たし合いが始まるが、二頭はもみ合いのあいだに、互いを離れ離れになった兄弟だと認め、歓喜のあまり遊びだした!
見物席のラウールは「あれはサンガだ!」と大喜び。騒然とする見物客を尻目に、兄弟は揃って知事舘を脱出。各所に出没して市民を恐怖に陥れる。
行政官はエイダンを呼び出し、二頭を始末してほしいと頼む。
翌日、ふもとの村からガソリンを摘んだトラックが出発した。なかの一台には指揮官のエイダン、行政官、ラウールが乗っている。エイダンの双眼鏡に、困惑する兄弟の姿が映る。やっと会えた兄弟に火の手が迫る── |