バロック時代を輝かせた2人の男。
政治の実権を握り、真の権力者になろうとする若きルイ14世と、
国王を生涯愛する音楽家リュリの秘められた苦悩と禁断の愛の物語。
『カストラート』の名匠コルビオ監督の絢爛豪華な話題作!
わずか20年数年前に解読された17世紀バロック・ダンスの舞踏譜。そこには才気溢れるダンサー、そして「太陽王」の名をほしいままにしたフランス国王ルイ14世の姿があった。
ルイはわずか5歳で国王となったが、政治の実権は母と愛人が握っていた。幼い時から音楽とダンスの才能に恵まれていた彼にできることは、ダンスを通して人々の崇拝を獲得することであった。
そんな彼のそばには常に一人の男がいた。国王ルイ14世をまさに太陽のごとく輝かせるために3000曲余りを作曲し、バロック・ダンスの隆盛を支えた音楽家にして舞踊家、リュリである。彼の情熱の源は、国王である一人の男、ルイに対する熱く狂おしい愛にほかならなかった。
本作は、時代を輝かせた二人の男の秘められた苦悩と禁断の愛の物語である。と同時に、宮廷内の権力闘争の中で若きルイ14世が政治の実権を握り、真の権力者となる過程が極上のサスペンスとして、ダイナミックに描き出されていく。
名匠ジェラール・コルビオ監督の最新作『王は踊る』はヴェルサイユ宮殿に実際にロケし、歴史の陰に秘められたドラマを大胆に耽美的に映画化した絢爛豪華な話題作である。
ルイ14世を演じるのは、『年下のひと』のブノワ・マジメル。絶対君主への道を突き進むルイの傲慢さと繊細さを見事に体現し、映画史上で最も美しい太陽王としてスクリーン上に光り輝いている。
ルイへの激しい愛を音楽に昇華させるリュリを演じるのは『君が、嘘をついた。』の新鋭、ボリス・テラル。"官能的なプラトニック"というアンビヴァレントな感情をひと目で納得させる渾身の演技だ。
王の寵愛を受けて数々の名作を書き上げるモリエールを、『ジャンヌ・ダルク』『パトリオット』のチェッキー・カリョが怪演している。
監督は、アカデミー賞を2度ノミネートされたベルギーの名匠ジェラール・コルビオ。
デビューは、88年『仮面の中のアリア』でカンヌ国際映画祭招待作品に選ばれ、米アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされる。94年には、実在したカストラートの中でももっとも有名なファリネッリをモデルに描いた『カストラート』を発表。世界中で大ヒットを記録したこの作品は再びアカデミー賞外国映画賞にノミネートされた。これまで同様、本作でも彼は夫人のアンドレとともに自らシナリオを執筆、さらに、「リュリ、もしくは太陽の音楽家」等の著者フィリップ・ボサンを始め、数人の名だたる作家の協力を得て、史実と大胆な着想を取り混ぜ、豪華できらびやかなタペストリーのごとく織り上げるのに成功した。
振付はベアトリス・マサンが担当。舞踏譜の非常に複雑な拍子やステップを忠実に再現した。音楽はリュリが残した3000の楽曲の中から1年間をかけて45曲を選択、ラインハルト・ゲーベルが指揮を担当しているのも話題である。本作ではバロック時代に演奏された古楽器の数々も再現されている。加えて、ヴェルサイユ宮殿でのロケを敢行したダイナミックな映像も見逃せない。