(物語)
ニューヨークのアッパー・ウエストサイドに住むジェイク(ベン・スティラー)とブライアン(エドワード・ノートン)は幼いころからの大親友。今、バーで酒を飲むブライアンの手には、キュートな女の子を挟んで笑っている子供のころの3人の写真がある。
始まりは小学校6年の時だった。校庭でイジメっ子に囲まれていた2人を、果敢にも股げりで救ったのがアナ・ライリー。ボーイッシュで行動的で頭脳明晰な、最高に魅力的な女の子。ジェイクとブライアンは彼女を“アナ・バナナ”と呼び、3人はいつも一緒に遊び回った。けれど、やがて別れがやってくる。アナが父親の転勤でカリフォルニアに引っ越すことになったのだ。
月日は流れ、ジェイクとブライアンの友情はますます深まっていった。人に奉仕するのが好きなブライアンはカソリックの神父になり、宗教が趣味(!?)のジェイクはユダヤ教のラビになっていた。二人の楽しい説法は人気を集め、町中の評判に。そんな折り、16年ぶりにアナから連絡が入る。仕事の都合で、ニューヨークに数ヶ月間滞在するというのだ。
空港で“アナ・バナナ”のプレートを手に彼女を待つ二人。やがてクールでイカす女が現れた。バイタリティと自信にあふれた大企業のヤング・エグゼクティブ、アナ(ジェナ・エルフマン)。けれど、目を合わせれば忘れもしないあの魅力的な笑みが顔いっぱいに広がる。陽気で愉快で賢くて、理想のガールフレンドだったアナ。いや、あのころよりずっとステキに輝いているアナ。眠っていた二人の恋心が目を覚ますのに時間はかからなかった。
しかし、2人の前には大きな問題が立ちはだかっていた。神父のブライアンは、結婚はおろか女性との恋愛さえ許されない。「女性への欲望なんて禁煙と同じ。1年目はつらいけど、そのうち慣れる」と悠然としていたはずなのに、日に日に心はアナに傾いていく。ついには「僕は職業を間違えたかもしれない」と悩み始める。
かたや、ラビのジェイクは母や信者たちから見合いを押しつけられる毎日。結婚は出世の条件だが、お相手は教徒でなければならない。アナとのデートが見つかればスキャンダルになりかねない。アナのために仕事を捨てようかと悩むブライアン。仕事のためにアナを諦めようかと悩むジェイク。
そして、2人と再会してから、アナの心の中でも何かが変わろうとしていた。この10年間に築いてきたキャリアに空しさを感じ、仕事では手に入らないものの大切さに気づき始めていたのだ。
これまで何の迷いもなく自分のキャリアを伸ばしてきた3人。彼らは16年ぶりの再会によって、はじめて自分自身と向き合っていた。友情、愛、キャリア…。いったい自分の人生にとって一番大切なものとは何なのか? 3人は今、その選択の時を迎えていた。