|
(物語)未来、地球は宇宙からの侵略者との闘いを繰り広げ、攻撃の被災を免れた都市は防御シールドで覆われている。侵略者攻略の要となる最新兵器を研究開発するエリート科学者のスペンサー(ゲイリー・シニーズ)と、宇宙の戦地から戻ってくる大量の負傷兵の治療に当たる医師のマヤ(マデリーン・ストウ)は夫婦であるが、お互いの微妙な立場から最近しっくりいっていない。そんなある日の朝、研究所に出勤する途中でスペンサーは、地球保安局の一員であるハサウェイ(ヴィンセント・ドノフリオ)に捕らえられる。彼はスペンサーに「お前はスペンサーではない、スペンサーは既に殺されている」と告げる。クローン人間であるスペンサーの体の中には爆弾が仕掛けられていて、目的のターゲットに近づくと自動的に爆発すると言うのだ。必死で否定するスペンサーだが、ハサウェイは以前捕らえたクローン人間の解体=体内から爆弾を撤去する映像を見せる。それは「自分は人間である」と泣き叫ぶ、哀れなクローン人間の最後であった。クローン人間は、自分が人間であるとインプットされていて、自白させることはできないのだ。スペンサーに残された道は、偽者(IMPOSTOR)として処理されるしかないのか。自分の存在証明をかけたスペンサーの闘いが始まった・・・。
(キャスト&スタッフ)主演は『アポロ13』『身代金』のゲイリー・シニーズ。その的確な演技と表現力で、共演の俳優を凌ぐリアリティを作品に与えてくれる名優。今回、クローン人間にすり替わったと疑われ、地球保安局に追われながら、自分の存在を証明しようと悪戦苦闘する男の不安と怒りを見事に表現している。
その妻に『12モンキーズ』『ラスト・オブ・モヒカン』のマデリーン・ストウ。疑われた愛する夫が、本物なのか偽者なのかを決めあぐね、愛と疑念の間で揺れる役を好演する。
クローン人間を追い、未然に抹殺していく保安局の少佐に怪物的な名演を観せるヴィンセント・ドノフリオ。近作では『ザ・セル』の昏睡状態の殺人犯役や、古くはスタンリー・キューブリック監督の『フルメタル・ジャケット』の気が狂う新兵役などが思い出される。今回は追跡する男を颯爽と演じる。
監督はモーガン・フリーマン、アシュレイ・ジャッド主演でヒットしたサイコスリラー『コレクター』のゲイリー・フレダー。今作でも未来を舞台に、SFの要素にスリルとサスペンスを大胆にブレンドした演出の冴えをみせる。脚本は『隣人は静かに笑う』のエレン・クルーガー。今回も心臓が高鳴るスリラーストーリーを書き上げている。その他、音楽は『ブレイド』『リバー・ランズ・スルー・イット』のマーク・アイシャム、撮影を『マグノリア』『8mm』のロバート・エルスウィットが担当している。
<原作者・フィリップ・K・ディックの映画化作品>
・『ブレードランナー』(1982年/ハリソン・フォード主演、リドリー・スコット監督)
カルト的な人気を誇るSF映画の古典。逃亡した人造人間=レプリカントと、それを追うブレードランナーの闘いを描く。原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
・『トータル・リコール』(1990年/アーノルド・シュワルツェネッガー主演、ポール・バーホーベン監督)
火星の夢ばかり見る男が失われた記憶を取り戻し、反乱軍リーダーとして再び火星で闘いを繰り広げるSF超大作。原作:「追憶売ります」(『マイノリティ・リポート』収録)
・『バルジョーでいこう!』(1992年/ジェローム・ポワヴァン監督)
フランス映画。バルジョー=馬鹿者と呼ばれる若者が、世界の終わりを確信していく姿をコミカルに描く。原作:『戦争が終り、世界の終りが始まった』
・『スクリーマーズ』(1996年/ピーター・ウェラー主演、クリスチャン・デュゲイ監督)
戦闘兵器スクリーマーズが進化して人間になりすまし、突然人々を襲い始める恐怖を描いたSF作品。原作:「変種第二号」(『パーキー・パットの日々』収録)
・『クローン』=本作品 原作:「にせもの」(『パーキー・パットの日々』収録)
・『マイノリティ・リポート』(2002年夏全米公開予定/トム・クルーズ主演、スティーブン・スピルバーグ監督)
原作:「マイノリティ・リポート」(『マイノリティ・リポート』収録) |