(解説)
新世紀の始め、ひとつの国が壊れた。 自信をなくした大人たちは子供を恐れ、ある法案【=ゲーム】が可決された。
全国の中学3年生4万3000クラスの中から無作為に選ばれた1クラスを、最後の1人になるまで殺し合わせる新世紀教育改革法・通称【BR法】…1人ずつ支給される様々な凶器。ルールを破ると爆発する首輪。外界から遮断された無人島で、42名の中学生たちの、血塗られた3日間が唐突に、そしてあまりに理不尽に幕を上げてゆく…
第5回日本ホラー大賞の最終選考に残りながら、審査員全員から「非常に不愉快」「こういうことを考える作者が嫌い」「賞のためには絶対マイナス」と、様々な非難を浴びながらも、衝撃的な内容と絶対的な娯楽性ゆえに、ひそかに原稿が廻し読みされた小説「バトルロワイヤル」(太田出版)。刊行と同時に激しい賛否両論の嵐を巻き起こし、「このミステリーがすごい」で99年の作品中4位、「99ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR」ミステリー・ホラー・SF部門3位、「週刊文春・99傑作ミステリー」国内部門5位と高い評価を獲得した世紀末最高の話題作がついに映画化される!
3日以内に自分以外のクラスメート全員を殺すしか生き残る道はないという極限状況の中、必死に自らのアイデンティティを守ろうとする42名の中学生の青春に、緻密な構成と迫力の描写で迫る本作は、日本のエンタテインメントのあり方を根本的に覆す力を持つとともに、理解不能な凶行を繰り返す少年たちに怯える現代社会にも圧倒的な衝撃をともなった、えもいわれぬ感動を呼び起こすだろう。
監督は日本アクション映画の大御所・深作欣二。タランティーノやジョン・ウーなど世界的な監督にも大きな影響を与えた斬新でエネルギッシュな演出が、本作においても如何なく発揮される。そして生徒役の藤原竜也、前田亜季、山本太郎、栗山千明、柴咲コウ、安藤政信をはじめ、研ぎ澄まされた静かな狂気で42人の中学生たちの殺し合いを監視する冷酷な元教師・キタノをビートたけしが演じるなど、豪華で魅力的な顔ぶれがそろい、とまらない崩壊への道を転げ落ちる日本社会に強烈な疑問符を叩きつける!!
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