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オーロラの彼方へ
(原題)FREQUENCY

2000/12/9公開
上映時間118分
2000年・米・GAGA/HUMAX

(監督・製作)グレゴリー・ホブリット
(撮影監督)アラー・キヴィロ
(脚本・製作)トビー・エメリッヒ

(出演)
デニス・クエイド(フランク)
ジム・カヴィーゼル(ジョン)
エリザベス・ミッチェル(ジュリア)
アンドレ・ブラウワー(サッチ)
ノアー・エメリッヒ(ゴード)
(解説)
全米7週連続トップ10入り

無線で現在と過去をつなぐ斬新なアイデア、息も止まらぬ緊張感、そして時空を超えた父と子の絆に涙する、まさに21世紀必見のSF感動作がついに日本上陸 !

NYの空にオーロラが出現し、メッツのワールド・シリーズ出場にクイーンズ中の市民が熱狂した1969年10月。6歳のジョン・サリヴァンは幸せだった。 頼もしい消防士の父、優しい看護婦の母。ジョンの周りには、いつも愛と笑い声があふれていた。だが、その夢のような日々は、父の殉死によって突然終わりを告げる。

それから30年、ジョンはずっと問い続けてきた。もしも父が生きていたら、自分の人生はどうなっていただろう、と。 父に車の運転を習い、カーブの投げ方を教わり、一緒に釣りに行くことが、どれほど素晴らしい思い出になっただろうか、と。ジョンにとって、それは永遠に手に入らないはずのものだった。 NYの空に再びオーロラが輝いたその日、無線機の彼方から、若き父の声が聞こえてくるまでは……。

時空の裂け目でつながった過去と現在。無線を通じて交信を果たした父と子の絆をみつめた『オーロラの彼方へ』。 全米で7週間にわたりトップ10圏内に残るスマッシュ・ヒットを飛ばしたこの作品は、無限の宇宙が作り上げた神秘的なシチュエーションのなかに、斬新なタイム・トラベルのアイデアと、 ヒューマンな感動をたっぷりと織り込んだ至福のSFファンタジーだ。

過去は決して変えられず、死者は決して蘇えらない。我々の誰もが常識として信じるセオリーが、この映画では覆される。 時空の裂け目を走り抜け、30年の時を隔てた父と子を結び合わせる無線の電波。それは、過去に戻れるものなら父の命を助けたいというジョンの願いを、 1日後に死ぬ運命にあった父フランクの元へ運んで行く。ジョンのアドバイスに従って火災現場から無事生還し、未来の息子に命を与えられた喜びを噛み締めるフランク。 彼と共に過ごした思い出が、心のなかに新しく築かれていく嬉しさにひたるジョン。ふたりは電波を通して絆を深めあい、 タイム・パラドックスから生じた予期せぬ事件にも二人三脚で立ち向かっていく。そんな彼らの愛の力、夢の力、信頼の力が、過去を変え、未来を変え、死さえも乗り越えていくドラマには、 熱い共感を覚えずにいられない。親と子、人と人のつながりは、ときに永遠の輝きを帯びて生き続ける。それを素直に信じさせてくれるこの映画は、 宇宙の神秘から生み出されたミレニアムの寓話として、見る者の胸にいつまでも消えない光を放ち続けるだろう。

仕事の場では人一倍勇敢な消防士であり、家庭にあっては人一倍愛情深い父親であるフランク。理想のヒーローの役柄に、誠実な男らしさを光らせるのは、 『ワイアット・アープ』『エニイ・ギブン・サンデー』のデニス・クエイド。父譲りの責任感に燃える優秀な刑事の顔と、 悲しみの影を宿した孤独な青年の顔を持つジョンの陰影に富むキャラクターに、 ハマりきった好演を見せるのは、テレンス・マリック監督の『シン・レッド・ライン』で一躍脚光を浴びたジム・カヴィーゼル。 「What If(もしもそうなったら?)のシチュエーションに真実味を与える素晴らしい演技」と、全米中の批評家から絶賛を浴びたふたりは、 本物の親子であると心から信じられるバイブレーションを発揮し、映画の感動を確かなものにしている。共演陣も、『トゥルーマン・ショー』のノア・エメリッヒ、 TV「殺人捜査課」でエミー賞に輝くアンドレ・ブラウワー、『Nurse Betty』で注目のエリザベス・ミッチェルと充実の顔ぶれ。また、6歳のジョンには、 『ストーリー・オブ・ラブ』のダニエル・ヘンソンが扮し、愛らしい魅力をふりまいている。

本作でデビューを飾ったトビー・エメリッヒの脚本を、超一級のエンターテインメントにまとめあげたのは『真実の行方』 『悪魔を憐れむ歌』のグレゴリー・ホブリット監督。 火災シーンのパワフルなアクションや、殺人がらみのサスペンスに転じていくスリリングなストーリー・テリングで観客をグイグイひきつけながら、 ヒューマン・ファンタジーの薫りを全編にあふれさせた演出は、もはや巨匠の領域だ。スタッフにも一流のメンバーが揃った。 神秘性と温かなぬくもりが共存する映像を作り上げた撮影監督は、『シンプル・プラン』のアラー・キヴィロ。 サリヴァン家の内装を通じてタイム・トラベルの妙味を醸し出したプロダクション・デザインは、ホブリット監督と組んだTVシリーズ「NYPDブルー」でエミー賞を受賞したポール・イーズ。 歯切れのよい編集は、『真実の行方』 『ディープ・インパクト』のデーヴィッド・ローゼンブルーム。 音楽は、『X-メン』『奇蹟の輝き』のマイケル・ケーマンと、『デトロイト・ロック・シティ』のJ・ピーター・ロビンソンが共同で手がけている。

  
(物語)

誰よりも先に火の中へ飛び込み、誰よりも後に現場から去る勇敢な消防士。それが、フランク・サリヴァン(デニス・クエイド)という男だった。 1969年10月10日、地下変電所の火災で命がけの人命救助をやり遂げた彼は、妻のジュリア(エリザベス・ミッチェル)と、6歳の息子ジョン(ダニエル・ヘンソン)が待つクイーンズの自宅に戻って来た。 プレスリーのレコードをバックに、妻と踊るフランク。そんな両親の姿を、はにかんだ笑顔を浮かべてみつめるジョン。親子3人の生活は幸福な輝きで満たされていた。 ちょうどその時期、NY上空に出現した不思議なオーロラの光に照らされているかのように。

だがその2日後、一家は思いがけない悲劇に見舞われる。倉庫火災に出動したフランクが、脱出に失敗して命を落としたのだ。「別の脱出ルートを使えばフランクは助かっていた」 という隊長の言葉を聞いて、無念な思いを募らせるジョン。幼い彼の胸には、自分を「チビ隊長」の愛称で呼び、とびきりの愛情を注いでくれた父を失ったショックと悲しみが、深く刻みこまれていった。

それから30年後。ジョン(ジム・カヴィーゼル)はNY市警の刑事となり、父の親友だったサッチ(アンドレ・ブラウワー)とコンビを組んでいた。 フランクの命日が2日後に迫るなか、再びNYの空に現れたオーロラは、ジョンの思いを自然と父に向かわせた。もしも父さんが生きていたら……。 そう考えなかった日は、これまで1日たりとてない。家を訪ねてきた幼なじみのゴード(ノア・エメリッヒ)の親子が、クローゼットのなかにフランク愛用の無線機をみつけ出したのは、そんなときのことだった。 昔を懐かしみながら、無線機を設置するゴード。やがて彼らが帰ったあと、ジョンの耳に電波の向こうから呼びかける声が聞こえた。慌てて応答したジョンは、 CQ15のコールサインを持つ男と野球の話に花を咲かせる。もっとも、相手が話題にしたのは、もっぱら1969年のワールド・シリーズのことだったのだが……。

翌日、再びCQ15が交信を求めてきた。無線の向こうで、男が子供に「チビ隊長」と呼びかけるのを聞き、愕然とするジョン。彼は直感的に悟った。 CQ15は、30年前の今日、この同じ場所で同じ無線機に向かっているフランクなのだと。だが、彼自身も信じられないその事実を、フランクにどう説明すればいいのだろう。 案の定、フランクは頭からジョンの言葉を信じようとせず、翌日自分が死ぬ運命にあるという話にも耳を貸さなかった。交信が途切れる寸前、ジョンは思いの限り叫んだ。 「父さんは直感に従って失敗したんだ。他の脱出ルートなら助かる」

1969年10月12日、運命の日。倉庫火災に出動したフランクは、30年後の息子だと名乗る男と交わした前夜の会話を思い起こしていた。 「ワールド・シリーズの第2戦、9回にワイスが決勝打を打つ」。消防車の上で聞いたラジオの実況中継では、確かにそのとおりのことが起こっていた。 だがなぜ、あの男は未来に起こることを知り得たのだろう?

狐につままれた思いで現場に到着したフランクは、いつものように先陣を切って燃えさかる火の海に飛び込んだ。逃げ遅れた少女がいるのは倉庫の最上階。 彼女を発見したフランクは、思い切って搬送用のシュートを滑り降りた。それは、直感を無視した行動だった。そう、彼は未来の息子に命を救われたのだ。

その晩、自宅に戻ったフランクは、無線機のあるデスクの上に文字を刻み付けた。「まだ生きてるぞ」

30年の時を隔てて、同じデスクの上に文字が彫りこまれていくのをみつめるジョン。いまは親子であることを確信したふたりの口からは、この30年間、言いたくても言えなかったひとことがこぼれ出た。 「お前を愛している」「ぼくもだ。ずっと会いたかった」

父と子は過去を変えることで、新しい未来を手に入れることができたのだ。 だが、このことから生じたタイム・パラドックスによって、彼らの周囲には、まったく予想できなかった重大事件が発生する……。

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