映画 『精霊(しょうろう)流し』 製作発表記者会見(1)
(司会者)
それでは早速、皆様に御登場頂きます。
・・・ 登壇者登場 ・・・
(司会者)
一言ずつ御挨拶を頂きたいと思います。
ます、この『精霊流し』の製作総指揮、株式会社東北新社代表取締役社長・植村半次郎から御挨拶を頂きます。
(株式会社東北新社代表取締役社長・植村半次郎氏)
この度、さだまさしさんの名曲でもあり、又、ベストセラーでもある『精霊流し』の映画化が出来るチャンスに恵まれたことを、大変嬉しく思っております。
東北新社は何か長崎に縁があったようで、二年前に『長崎ぶらぶら節』をやりまして、今度はさだまさしさんの『精霊流し』と、長崎の縁だなと思っております。
いずれにいたしましても『精霊流し』は、時代と場所を問わずに、本当に人々の心に迫るメロディーであり、殺伐とした事件が多いこの世の中で、人々の心の本質に迫るような映画を作ることが出来、喜びに浸っている次第でございます。
それに加えまして、大変なパートナーに恵まれました。特に日活株式会社の中村社長と私は縁がございまして、ずいぶん前から通産省のマルチメディアコンテンツ製作協議会で会長と副会長のポジションで御一緒させて頂いてきたわけでございます。私より大分早く生まれていらっしゃる中村社長でございますけれども、今や日本映画界の”風雲児”でございます。だいたい”風雲児”とは若い人に言うんですが、本当に大変な情熱を持ちまして映画の芸術性を叫んでいらっしゃる中村さんと御一緒出来ることに、感激ひとしおでございます。
又、私ども東北新社はCMで育ってきました。そのCMで育ちました田中監督と、さださん原作の『精霊流し』を映画化するというのも、又、何かの縁かと思っておりまして、「田中さん、原作はすごいんですから、この映画が成功するかは、後は監督さんの腕次第ですよ」とプレッシャーをかけておきました。この席でも再びプレッシャーをかけさせて頂きたいと思います。
又、脚本の横田さんやキャストの松坂さん、田中さん、内田さん、池内さん、酒井美さんに恵まれました。素晴らしい撮影チームとキャストに恵まれたこの作品が、必ずや映画史の一ページを飾る作品になると確信しています。
しかしながら、どんなにスタッフが頑張っても、キャストが頑張っても、監督が頑張っても、ここにお集まりの皆様の御協力と御理解とがなければ映画の成功はありません。どうぞよろしくお願いいたします。
そして最後になりましたが、この映画化に際しまして、幻冬社の見城さんの御協力、御理解に対してお礼を申し上げまして私の挨拶とかえさせて頂きたいと思います。
有難うございました。
(司会者)
植村社長、有難うございました。
続きまして、同じく製作総指揮を取られます、日活株式会社代表取締役社長・中村雅哉より御挨拶を頂きます。
(日活株式会社代表取締役社長・中村雅哉氏)
只今、御紹介頂きました、映画界の”風雲児”、中村でございます。
今、植村社長からほとんど私が話をしようと思ったことを全部お話をされ、お礼を申し上げて頂きましたので、私は監督に、挨拶で少々考えていることを述べさせて頂きます。
私は、映画というのは、その国の”文化”なのだという信念、考えを持っております。
映画という”文化”を通してその国の魅力を訴えることが出来る。映画はそういう力を持っている。それによってその文化が国を守る、映画が国を守る、という固い信念を持っております。
今回、さだまさしさんの名曲、又、原作である『精霊流し』を映画化できることに大変に喜んでおりますし、是非、これは成功させたいとも考えております。
パーソナルな問題、或いはスタッフやキャストの問題などは植村社長から御挨拶があった通りでございます。これからのこの作品の完成に向かって最大の努力をして参りますことをお約束いたしまして、私の挨拶とさせて頂きます。
有難うございました。
(司会者)
中村社長、有難うございました。
続きましては、企画を代表しまして、北新社クリエイツ社長・近藤晋より、スケジュールを含みまして御挨拶を頂きます。
(東北新社クリエイツ社長・近藤晋氏)
近藤です。よろしくお願いいたします。
巨頭の後ですので「以下同文」で終りにしたのですが、ちょっと成り立ちなどを御説明させて頂きます。
さださんが小説をお書きになるということは以前から聞いていたのですけれども、一昨年の九月に発刊されまして非常に感動いたしまして、さっそく幻冬社の見城社長を通しまして、「是非この映像化を」といういことでお願いいたしました。
ちょうと植村社長が、「今度は『陰陽師(おんみょうじ)』と違って人の心に迫る映画を」と言っておられましたので、願ってもない原作を頂けたと思います。
私は前から『優れた小説というのは一回だけの映像化ではなくて、テレビの連続性、映画の単発性を、それぞれの特色を生かした二つの切り口で、少しでも多くの方々にお伝えできれば・・・』ということを自分のモットーにしております。
テレビの方は去年の11月にNHKで放送されまして、今回は先ほども社長から御紹介にありました各社の皆様、それからキャストの皆様の御賛同を得まして、ようやく今日、この発表の席につけたというところです。
テレビを見た方がこの映画を御覧になると、おそらく、「これが同じ原作なのか・・・」という風にお思いになると思うのですが、それ位この両者はいろいろな点で違います。
(映画は)四時間で語るテレビと違いましてその半分以下の時間に濃縮し、しかも、お金を払って頂く皆さんに見て頂くためには、それなりの仕組みを綿密に考えなければならない。田中監督とは毎晩のようにやりとりをしまして草を練り、それを脚本の横田さんに投げかけまして、直すべきところは直していくという作業を続けました。そして企画の遠谷さん、木村さん、松本さん、もちろん見城さんも含めまして、いろいろアドバイスを頂きながらやっと決定稿が完成したわけです。
小説では御承知のように八つの独立した話からなっていますけれども、今回その映画化にあたって、原作にない人物を創作するということはしておりません。
それぞれの章にちりばめてあります人間と出来事を一つの大きなうねりの中に集約して再生をするために、時と場所を整合させ、出来事や人間像を角度を変えてつじつまがあうようにしたということです。
配役もその作業をしている間に自然と浮かび上がってきまして、配役に関しましては皆様からそれぞれにお話があると思いますが、現在考えられる最適の皆様に集まって頂けたと思っております。
幸いにスタッフにも恵まれまして、この25日、長崎でクランクインをいたします。そして約一ヶ月少し、そのまま長崎にとどまりまして、東京や鎌倉のシーンも長崎のロケ地で撮影をするという方法をとっております。
肝心の精霊流しは長崎の皆様の御協力で、壮大なものを、あまり”壮大”というと、監督に『そんなに”壮大”にならない。』と言われてしまうかもしれませんが、再現いたします。そのような御協力があるからこそこの映画は成立すると思っておりまして、この会場の入口に長崎市長からお祝いの花束が届いておりますが、長崎の皆様にはこれからもいいろいろお世話になると思います。
実は敗戦の一週間後に、長崎の方々は焼け野原にどこからともなく集まって精霊流しをなさったそうです。そういう長崎の町、そこに生まれ育って御自分の言葉、御自分の曲で歌い続けていらっしゃるさださん。精霊流しにかけていらっしゃる思いを、長崎でロケをすることで、少しでも汲み取って全国に感動としてお伝えできればと思っています。
この話には華々しい不倫もなければ事件もありません。戦争もないしサスペンスもありませんけど、さださんの唄がちょうど時と場所を越えてしみじみと伝わっていくように、大勢の方々のそれぞれの立場で働いていらっしゃる、生活していらっしゃる皆様の胸に思いが伝わっていけばと思ます。
その目的に人間が生きていることの喜び、生きていることの尊さ、それをお伝えしたいということです。
皆様の御協力がなければ、どんなに我々が頑張っても空回りにしかすぎませんので、御支援と御協力をよろしくお願いいたします。
(司会者)
有難うございました。
続きまして映画『化粧師』でデビューしました田中光敏監督より御挨拶を頂きます。
(田中光敏監督)
今日はお忙しい中、本当に有難うございます。
二作目でこの『精霊流し』という原作に出会って、そしてこういう形で今回作品を撮らせて頂けることを僕自身スタッフの皆様に感謝すると同時に、是非ともこの映画はいい形で成功したいなと思っております。
さださんの原作の中にあります優しさや愛情や思いやりや、そして笑顔や涙や、そういう様々な日常の中にある、生きている方々をこの映画の中で膨らませていきたいなと思ってます。
皆様のいい意味で期待で答えるような映画作り、作品作りをしていきたいなと思っておりますので、是非とも宜しくお願いいたします。
(次のページへつづく)
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