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完成報告記者会見&完成披露試写会 「千と千尋の神隠し」

2001年7月10日 帝国ホテル/日比谷スカラ座1
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「千と千尋の神隠し」完成報告記者会見 (4)

(質問10)
久石譲さんに、最初イメージアルバムを聞かせてもらったときに歌のものが沢山入っていたことと、リズミカルなもの、少しホラーめいたものとがあったのですが、音楽を作られる際にもとのイメージはありますか?
また、お気に入りの曲はありますか?

(久石譲)
全部の元になっているのは、やる前に宮崎さんから詩を頂くんですね。ストーリーは大体分かっているんですけど、全体のその中のどこから音楽を膨らませるかということで、イメージアルバムの段階で、ある時は一言、或いは詩になったものを、ここのところ「もののけ姫」とか頂いているんですね。
その詩が最初はテレがあってキャラクターの説明だったんですけど、今回は大分大胆になられまして、ほとんど「この詩に曲をつけろ」という文体が全体からにじみ出てるものですから。それがいつのまにか「曲をつけねばならない」という気になってしまいまして。
特に「となりのトトロ」の時は最初から歌でいこうということでイメージアルバムを作っていたのですが、今回は詩がとても印象的だったので映画になったら歌はほとんどなくなると思っていたんで、逆に半分以上歌でいってみようと、イメージアルバムのときのコンセプトで作ったわけです。
それから、みなさんが御覧になったであろう、おどろおどろしいサスペンスのようなミステリーのような曲は陰謀でありまして・・・僕の作った曲ではあるんです。ですが・・・言っていいんでしょうか・・・
あの・・・「天空の城ラピュタ−アメリカ版−」というレコーディングをアメリカでしたときの、大本の映画が2時間5分くらいあるんですけど、音楽がそれでは足りないということで4、50分書き足した部分があるんですね。書き足したところの音楽を日本でまだ公開されていないことを幸いに、鈴木プロデューサーが使っちゃいまして・・・それが流れているわけで、何人かからあの音楽が入っていないという問い合わせはうちのホームページにもずいぶん来ていたようです。
それと、サウンドトラックを作る時に一番重要になってくるのは、先ほど僕がとても難しいと言ったのは、とても特殊な世界に入り込んでしまうので、そこの世界観と10歳の少女の心情のバランスを書くのが難しかったです。
それは、見ていただくと分かると思うんですけど、出だしの、メインタイトルの出るところなんかは今回ピアノなんですね。いつもだと派手にオーケストラだったんですけど。ホールを貸しきって普段ではやらないことまでやって作ったんですけど、できるだけその少女の感情を出すという事で、音を抜いたほうがいい。逆に湯屋の世界に行っちゃってとてもはげしくなるところでは、やはりそれなりの世界観が必要だと。その変のバランスは個人的には悩んだところではあります。

(司会者)
思いもよらぬ舞台裏の話がありましたが、監督、ずいぶん威圧的な物体を久石さんに与えたみたいなんですけど。

(宮崎駿監督)
イメージでやって下さいって言っても「詩を書け、詩を書け」言われて。「詩の才能はない」って何度も言ったんですけど「書け書け」っていうからやけくそで書いたわけで。
カオナシの歌なんていい歌なのに映画で使えないんですよね。「寂しい、寂しい、僕寂しい」の歌なんですけど。危ない歌って言われています。

(久石譲)
あれは危ない歌です。

(宮崎駿監督)
食べちゃいたいっていう。
柊さんは優しいだなんて言ってたけど、優しいなんて言ったら食べられちゃうんですよね。

(会場)笑い

(司会者)
バチバチ火花散る関係だという事が良くわかりました。

(質問11)
後半部分で千尋が空を飛ぶというシーンがありまして、宮崎ファンタジーの真骨頂だと思ったのですが、最初のストーリー作りの段階からあったのでしょうか? それから、今、こうして完成したご感想をお聞かせください。

(宮崎駿監督)
率直な感想というのは何にも終わりが来るのだろう。自分の人生にも終わりがくるだろう、って感じなんですね。

(司会者)
場内が淋しい雰囲気になってきましたので、できるだけ前向きな発言をお願いします。

(場内)笑い

(宮崎駿監督)
ただ、本当に追い詰められた状態で、デジタルプリントという職場では、テレビのコンピューターのモニターを睨み続けたるのはだいたい26時間が限度だというのに、その倍はやってたんですね。本当に朝起きたら腕が上がんなくなっちゃって大騒ぎになったりとか、いろんなことが起こりましたけど。最後の瞬間までスタッフが思わぬところで明るくやってくれたんで、これは幸せな映画だなと思いました。

(司会者)
結末に関しては・・・

(宮崎駿監督)
空を飛ぶか飛ばないかは考えていませんでした。
電車に乗るっていうのは勝手に思ってましたから「電車に乗るんだ」と言い張って乗れたときは嬉しかったですね。ずっと電車が走っているショットを積み重ねてきたんですけど、今までの経験だと、ただ電車が来るだけで終わることもあるわけで。千尋が本当に電車に乗れたときはよかったと。空を飛べた事より電車の方がよかったです。
僕はもう少しシーンを作り変えたかったんですけど、映画の構成上どうしても入れられなくて、スタッフには構想をずいぶん喋ったものですから、むしろ周りの連中はなんとかして入れられないものかと言ったんですけど、「銀河鉄道の夜」というのはこうだったんだとか言おうと思ったんですけど、残念なことに入れられませんでした。それは映画ではよくあることなんで仕方がないと思います。

(質問12)
「もののけ姫」より大ヒットの予感は?

(宮崎駿監督)
映画館は不況ですから。それにこの暑さですから。僕だったら行かないですよね。だから心配だなぁと思っています。

(会場)
自信の方は?

(宮崎駿監督)
映画を作って自信を持ったことってないですから。
それはプロデューサーの仕事ですから。僕は作って渡しました。(会場笑い)
ここ(壇上)に、プロデューサーは座っているべきなんですよね。

(司会者)
なんでしたら監督、鈴木プロデューサーにマイクを渡して興行的な話も一言。 鈴木さん、是非。

(宮崎駿監督)
公開後の見通しについて。

(鈴木プロデューサー)
こんなところから失礼します。
映画を公開してですね、どれくらいのお客さんがくるか分かっていればこんな楽なことはないわけで。これはみなさん、ご承知の通りだと思います。お客さんが来てくれるかどうかは初日を見てみなきゃ分からないし、なおかつ、僕らが一番到達したいのは、さっき宮さんも言ってました、それなりにはお金を使いましたので、とにかく「回収をしたい」、これが僕の切なる願いです。それが回収できれば、その後はお客さんが沢山来てくれれば嬉しいです。
それから、誤解のないように僕もこの際言っておきたいんですけど、久石さんが「俺に内緒でラピュタの曲を勝手に使った」と。あれは、この際だから言っちゃいますけど、久石さんが音楽を作るのが遅れたのが原因なんですよ。そのことだけは、はっきりさせておきたいなと。(会場笑い)失礼いたしました。

(司会者)
先ほどまでは「ファンタジーの持つ力」なんていってたのに、いきなり現実的な話になっちゃいましたけどね。なんとか、回収はしたいというプロデューサーの率直な意見でございました。

 
  
   
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