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(司会者)
ただいまより、「山の郵便配達」のフォ・ジュンチィ監督を囲む懇談会を始めたいと思います。
まず初めに、監督にこの作品に対する思い、製作の経緯を語っていただきたいと思います。
なお、この作品の脚本家をなさいましたス・ウさんは監督のご婦人にあたりまして、昨年の「国際女性映画週間」に公式ゲストとして来日されました。
(フォ・ジュンチィ監督)
まず、私のこの作品を東京で上映してくださることを大変嬉しく思っております。
今日はこんなに沢山の宣伝の方々に集まっていただいて、私の作品についていろいろ聞いてくださるということでとても嬉しく思っています。どうぞ、よろしくお願いします。
この映画の筋は人間の誰しもが持っている人間の善良な気持ち、感情を基本にして物語が進行していきます。ですから、この映画を通じて人々が人間の「善良な気持ち」というものを思い起こしていただけるなら私の一番の幸せだと思います。
これはもともと湖南省のある作家の書いた短編小説が原作です。10年前に書かれたもので、それを湖南省にある映画撮影所の所長さんに「これをテレビドラマにとってくれないか」という話が最初でした。作品を妻も一緒に読んで非常に感動したのですが、テレビドラマには適さないと感じて「テレビドラマは撮れない」と私は言いました。
その後で「撮るならば映画にしたい」と言いまして、結局映画で撮ることになりまして、シナリオは私の妻が一ヶ月かかって書きました。
このような、地味で素朴な映画は資金繰りとか色々な面で大変困難なものでした。低コストで撮るという作品は、困難な条件が一杯あるわけです。でも、いろいろな困難を克服してこの作品が完成しました。それは、いろいろと節約もありますが、製作に携わったスタッフやキャストの方々もこの映画に非常に感動して一緒に悪い条件の中を克服して一緒にやろうという気持ちに一致して、この作品ができました。
(質問1)
日本作品を観たりして、何かを学んだりしましたか?
(フォ・ジュンチィ監督)
日本の作品を観たことがあります。
黒澤明監督の作品は大体見ましたし、小栗公平監督の「泥の川」、山田洋二監督の作品も好きですし、山本薩夫監督の作品も好きです。
とても好きな映画で、その中から学ぶことは多くありました。
(質問2)
息子役のリィウ・イェは八十年代にとてもマッチしている俳優ですが、どのように見つけたのですか?
(フォ・ジュンチィ監督)
北京にある「中央戯劇学院」という演劇の大学に、スタッフと一緒に何人かを探そうと思ったのですが、着いた時がちょうど演技の授業中で、授業が終わってからにしてくださいと言われ、廊下で待っていました。そうしたら他のクラスの生徒何人かがバスケットボールをやろうとして走っていこうとしている中に彼がいて、「君はここの学生?」と聞いたら振り返ったのを見た時に「この人がいいのではないか」と思いました。「ここの学生です」と言うので、「顔写真はある?」と聞くとあるというので、すぐに持ってきてもらったのが最初でした。そして、写真を持って帰ってみんなで話し合って決めました。
(質問3)
撮影で一番苦労したことは何ですか?
(フォ・ジュンチィ監督)
この映画は全体として背景となる景色や風景を重視しました。ですから、そのことに非常に時間をかけたし、スタッフと共に移動して探しました。撮影の時期は七月の終わりから八月の初めでその頃の湖南省の暑さというのが他と比べ最も暑いときで、しかし最も緑が美しいときでしたので、夏の暑い時に撮影をしました。
山の上や坂道が多く、車では歩けないところが多くあったので、山道を機材を背負って歩かなくてはならないとうことが苦労でした。
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