(質問10)
脚本を書いたり、監督したり、俳優したりと全部やっていらして、今までは俳優業の映画の方が監督をしたものよりヒットしているのですが、そのことについて聞かせて下さい。
(ベン・スティラー)
10歳か11歳くらいの時から、映画監督を目指してきました。
監督になりたいというのがまずはじめにありました。
興業的に成功するかどうかということは予測できないものでして、ジェイ・ローチ監督のように続けてヒットを飛ばすということは素晴らしいことだと思います。
そして、私の監督としての感性は主流から外れた、オフビートなものだと思います。ですから、そういう意味で大ヒットにつながらないのかなと思うのですが、俳優としてたまたま出演させていただいた作品というのが非常に成功して、そういった意味ではすごく私は幸運だったと思うんです。でも、自分の中では監督業が俳優業以上に自分のやりたいことだと思っています。
監督業の方が大変です。というのは、一番早くに来て一番最後までいなくてはいけないからです。
(質問11)
ロバート・デニーロさんと仕事として、最初に会った時の瞬間の感動というか恐れというか、そのあたりを聞かせて下さい。
(ベン・スティラー)
ジェイ・ローチの方が先に会っています。
(ジェイ・ローチ監督)
ホテルの一室で、私は一人で会わなければいけないということを考えて下さい。すごく恐怖でした。
あの年代の代表的な役者という、これは誰も異論を唱えないと思うのですが、それと同時に彼がやってきた作品の中で彼のイメージというのはものすごく恐い人だと思うんです。だからこそ、この映画の父親、「誰もが会いたくない悪夢のような父親」に相応しいと思ったんです。
この映画の中でベン・スティラーが演じているのと同じように、彼の前では支離滅裂になってしまいまして、いろんなノートを準備していったのですが、何を準備していったのか、頭の中が白紙状態になってしまいまして、何を言ったのか分からなくなってしまいました。
そうやって畏縮している中で、彼は「このキャラクターの基になっている元CIAのプロファイダーについてもっと聞きたい」と言ってきました。
実は、このキャラクターは、私の父親が防衛省の方に勤めておりまして、極秘の任務にあたっていまして、例えば月曜日にラスベガスに飛んで行き、そこでいろんな武器とかを調べてくるのですが、金曜日に帰ってくると、一切、自分がどういう仕事をしてきたか誰にも漏らしてはいけないという仕事をしていました。その話をしたらロバート・デニーロさんはとっても興味を持ってくださって、すごく参考になると言ってくれました。
(ベン・スティラー)
ここだけの話、私は彼に会うのにとてもビクビクしていましたが、本当は彼の方が僕に会うのにビクビクしていたんです。彼がいないからそう言えるだけなんですけど・・・彼は私の素晴らしい作品を全部観ていて、私の大ファンだということだったし、本当に私が偉大な俳優だから、あれだけ怯えているように映画の中で演じられているんです。もちろん、ジョークです。
本当のところ、緊張しまくりで、最初に会った時にはジェーンも一緒だったのですが、デニーロが経営しているニューヨークのレストランで会いまして、私は畏縮してビクビクして緊張感がありましたが、それが自然にこの役作りに役立ったんです。
自然に私が感じているそういう気持を私は大事にして、あちらもそれを利用して、この映画でそれがうまく表現できたと思います。
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