「ジェヴォーダンの獣」来日記者会見・全文紹介
(司会者)
本作「ジェヴォーダンの獣」2001年1月にフランスで公開されるや否や、もちろん初登場ナンバー・ワンという大ヒットを記録しました。
それだけではありません。今年のベストテンに入る「クリムゾン・リバー」をの成績を超える超大作となっております。話題作が日本上陸となりますが、18世紀フランス、ジェヴォーダン地方で実際に起きたミステリアスで残酷な事件。ジェヴォーダの謎が今、「ジェヴォーダンの獣」として映像化され明らかになるというわけなんですが、日本では2002年2月に公開されます。
では、監督とヨーロッパを代表するお二人の俳優にお入りいただきましょう。
(司会者)
それでは最初の挨拶をヴァンサン・カッセルさん、お願いします。
(ヴァンサン・カッセル)
みなさまこんにちは。また日本に来る機会を得ることが出来てとても嬉しいです。
「クリムゾン・リバー」のヒットのあとに、またこのように来日できて嬉しいです。
(モニカ・ベルッチ)
みなさまこんにちは。また来日することが出来て幸せです。
東京は好きな街ですし、東京の方たちもとても親切で、東京に来ることは私にとってとても大切です。
(クリストフ・ガンズ監督)
みなさまこんにちは。私の映画が日本で上映されることをとても光栄に思っています。
私は日本映画に対して非常に情熱を持っていまして、この映画を通じてみなさまがどのような反応をされるのかとても楽しみです。
この映画は少しアジア的なテイストも含まれていると思っています。
(質問1)
お二人で数多くの同じ映画で共演されていますが、お二人が共演することのメリットとデメリットを教えてください。
(ヴァンサン・カッセル)
やはり一緒に仕事をすると一緒にいられる時間が長いので私としては嬉しいです。
今回はこの映画の共演の後に、ガスパー・ノエの次の長編にも二人で共演しましたし、いくつか共演しています。
(モニカ・ベルッチ)
一緒に仕事をするということは私にとっては嬉しいことです。しかしお互いに仕事をもち、別々の現場で仕事をしたり、それぞれお互いに旅をしていてなかなか合う時間がありません。ですから、一緒に共演、仕事ができることは私にとって大好きです。
(質問2)
ハードなアクションシーンを見せてくれましたが日頃から体を鍛えているのでしょうか?或いは今回特別何かトレーニングをなさいましたか?
(ヴァンサン・カッセル)
映画の世界に入る前に私はサーカスの学校に行っていたので、そこでダンスからやりました。その時はダンスの自分の素養が俳優になってから役立つとはおもっていませんでした。ですが、格闘技などのシーンがあると、その時に習ったダンスとまさに同じようなものだと思っています。格闘技は50年代のコメディ・ミュージカルのようなダンスだととらえています。ジャッキー・チェーンなども同じように考えています。ただ、トレーニングはずっとしていますが、プロではないので私はあくまでも彼を真似するだけです。
(質問3)
主人公にサミュエル・ル・ビアンさんを起用した理由と、ヴァンサン・カッセルに何故悪役をさせたかったのかを教えてください。
(クリストフ・ガンズ監督)
キャスティングをしている最中に同時進行でシナリオも進めていきました。そのシナリオを書いてた人が役者としてのキャリアもある方で「この役はだれにやってもらおうか?」と大変楽しんでやりました。台詞を考えつつ、役者さんのことも考えつつでやっていきましたので、結果的にはシナリオとキャスティングが同時進行で、シナリオが書き終わったときにはキャスティングも終っていました。
サミュエル・ル・ビアンは、「大盗賊」という映画のイメージから彼を起用しました。
ヴァンサン・カッセルは俳優としてとても複雑な側面をもつ役者さんです。この映画に出てくるジャン=フランソワも大変複雑な人間です。そういう複雑な側面をより強調するために彼にお願いしました。
ただ、ジャン=フランソワは、ただいじわるなのではなくて、もっと色々なものに対するこだわりのようなものをもった複雑な役どころです。
(質問4)
映画の見所を教えてください。
(クリストフ・ガンズ監督)
私が映画監督になりたいと思ったのは12歳くらいの頃だったのですが、今回のこの映画では、なんだか催眠術にかかったようなトランス状況みたいなものを映画にしたいと思いました。と、いうのは自分が少年期に色々観た映画から最も自分が感じたものだからです。それを今回の映画で再現したかったです。ですから、観てくださる方にも夢のような実態のつかめないような感じを感じてもらえれば幸いです。
(モニカ・ベルッチ)
私はここにいらしてくださってる方は皆さん映画をもう観ておられると思うのですが、映画の中にクリストフ・ガンズ監督の才能が全て集結していると思います。
多くの人物が出てきて繰り広げる作品の中には、アクション、スリラー、ラブストーリー、ロマンチズム、そして官能美もたんのうしてもらえると思います。そういう色々なジャンルが含まれているというのがこの映画の特徴だと思いますので、そういった部分を見てもらいたいです。
(ヴァンサン・カッセル)
今回の映画はなんといってもモニカ・ベルッチとの共演というところを観て欲しいと思います。
また、非常にオリジナリティに富んだ作品です。
フランス映画でこのようなキャスティングでこのような作品を作るということは大きな賭けであり、同時に大きなリスクも伴います。ですが、今回の作品というのはいわゆる昔の伝説をもとに作っていますが、若い俳優さんたちでこのような昔の物語を作り上げたのが今回の最大の賭けなので、その賭けの部分を是非見て欲しいと思います。
この作品は他のどの作品とも似ていないユニークな作品だと思います。この映画はフランス映画が長い間閉じ込められていたゲットーから、フランス映画を外へと導き出してくれるような映画になるのではないかと思いますし、フランス映画のみならず作家性が非常に重視されるヨーロッパの映画に対して、ヨーロッパ映画を少し別の方向へ導いてくれるものだと思います。
(質問5)
モニカさんは「マレーナ」で官能的な部分が強調されましたが、今回の作品でも官能的な部分が出来てますが監督としての意図はどのようなものなのでしょうか。
(クリストフ・ガンズ監督)
モニカさんは演技の上でもイタリア映画、ヨーロッパ映画全体に関わって非常に重要な位置にいらっしゃると思います。そして、非常に豊満であるということが彼女の魅力でもあると思います。豊満さというのは60年代にずいぶんグラマラスであるということが女優の魅力でした。ただ、その時の豊満さというのはただ存在するだけで充分でした。
それが今日では彼女はもちろんモデル出身なので美しいことには変わりないのですが、その美しさ豊満さを演技の上で役立てていると自分は思っています。それというのは、今のヨーロッパ映画にない美しさを彼女が持っているとも感じられます。これがリアリスト、ナチュラリストである私独自の評価ではないと思います。今回一緒に仕事をしてスターという印象を受けました。
|