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第51回ベルリン国際映画祭
「ベルリナーレ・カメラ賞」受賞記念凱旋試写会
熊井啓監督作品 日本の黒い夏 [冤罪]
2001年3月21日(水)ル テアトル銀座にて
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2000年3月24日公開 上映時間119分
2001/日本/日活
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熊井啓監督、中井貴一、寺尾聰、細川直美、遠野凪子の皆さん
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(各ページに写真掲載)
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(司会者)
こんばんは。本日はお忙しい中、熊井啓監督作品「日本の黒い夏―冤罪―」ベルリン凱旋試写会に、ようこそおいでくださいました。
この作品は皆さまもよくご存知の通り、実際に長野県・松本市で起きた事件を基にした実話です。それを、巨匠熊井啓監督が、社会派、骨太の素晴らしいエンターテイメント作品に仕上げました。今日はベルリン凱旋試写会となっていますが、実は先日行われた「51回ベルリン国際映画祭」で、なんと素晴らしいベルリナーレ・カメラ賞を受賞されました。これは、誰でも取れるという賞ではないんですね。なんと、映画祭及び世界の映画界に貢献した方のみに贈られる名誉ある賞なのですが、熊井監督とベルリン映画祭はとてもとても深い関係があります。かつて、6回出品なさいまして今回で7回目、ということは、日本人監督として始めての7回の出品という最多を誇る作品になるということです。
そして、、監督がベルリナーレ・カメラ賞を受賞という、その受賞を記念した上映会でもあるのですが、今週末(3月24日)から公開される「日本の黒い夏―冤罪―」が、実際に映画の舞台になっている事件の起きた長野県では、2月17日から先行公開されました。そして、大変な人気です。連日超満員。これは、過去の日本映画史上最高「もののけ姫」の作った百億円という記録に迫る第二位という快挙。しかも、1月に行われました松本市での特別試写会には話題の田中康夫県知事もおみえになりまして、感動し、いつになくお言葉が少なめだったとうお話を伺っております。
それでは、さっそく熊井啓監督と出演者の皆さまをご紹介しましょう。
それでは最初に製作総指揮、日活株式会社代表取締役社長中村雅哉よりご挨拶申し上げます。
(製作総指揮・日活株式会社代表取締役社長・中村雅哉氏)
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ただいまご紹介頂きました中村でございます。
熊井監督とは、私が日活の更生会社として、その再建をお引き受けした折、その再生日活の第一回の作品が遠藤周作先生の原作による「愛する」でございました。これは、ハンセン病をテーマとした社会派の作品でございました。
そして今度、同じく社会派の作品として、この「日本の黒い夏―冤罪―」を、熊井監督に新生日活、いわゆる更生会社としてのその集結として、新しい会社としてスタートする新生日活の第一回の公開作品として監督をして頂いたわけでございます。そういう意味においては、熊井監督と日活は、非常に深い縁(えにし)に繋がれていると感じております。
私も、この映画には製作総指揮ということで関与させて頂いているわけでございますが、今回のベルリン国際映画祭において賞をお取り頂いたということについて、私も大変名誉なことであり、熊井監督には心からお祝いを申し上げる次第でございます。
私は、日活の再建を引き受けて以来、映画というものに深く関わりをもつようになったわけでありますが、その間に製作を通じて色々と感じたことがございました。
それは何かと申しますと、映画というのはその国の文化であると感じました。
そして、文化こそはその国の救い、或いはその国の魅力を語る力を持っている素晴らしいことであると、こう考えておるわけでございます。
この文化は21世紀に向かって、いわゆる技術大国、経済大国でなく、品格のある文化国としての日本、これをやはり21世紀においてはターゲットとして全てのことを進めていくべきであろうと思います。そうすることが、世界に対して日本を理解してもらい、或いは信用してもらい、そして尊敬してもらえることに繋がると。
現在の国際関係の状況を見ますときに、毎日の新聞記事等を見る中で、日本が尊敬に値するだけの経済的な協力はしているにも関わらず、それにふさわしい評価がされていないことに対して、非常に腹立たしく思っておるわけでございます。
そのためにも、日本から大いに文化を発信し受信し、発信する為には、日本の国の中における文芸、そして文化というものを開発、振興していかなければいけないと、そう考えております。
そういった文化について考えるとき、「私が今できることはなんだろうか」ということを日活の社長という立場を超えて考えるとき、私はもっと21世紀に向かっての日本の文化のあり方というものを考えるべきであろうと、それこそが日本が世界の中で存在する意義を高めるものである、こう考えております。
その為に私にできることとしては、日活の社長である間に、あと何年仕事が出来るかではございますけども、とにかく三百本、映画を作ろうということ、これが一つ。
二つ目には、ハリウッドの大作に負けないような映画、「シルクロード」という題名での映画を作りたいと思っております。
日本からシルクロードに沿って、各国の監督さんにリレー監督をして頂きながら、素晴らしい映画を作っていきたいと。できれば、平山郁夫先生に監修をして頂ければと考えています。
三番目としましては、今申し上げました文化を海外へ発信するという目的から、私は今、「映像都市」というものを東京、或いは横浜に設けたいと考えて、その筋の方々、都知事、或いは横浜県知事との間で、色々と交渉をさせて頂いております。
これはユニバーサルスタジオ、ディズニーランドと違って、消費型のスタジオやパークではなく、生産性を上げるため、ものを作るためのスタジオを作りたいと。そうすることによってハリウッドに対抗する、立派な日本の文化発信基地を作りたいと考えておるわけでございます。
海外の状況、ことにフランスあたりの映画に対する政府がいかにそれを育成しようとして力を尽くしているかというようなことを見るとき、やや、日本の中においてそういった問題に対してのご理解、ご尽力というか、それが今一つではないだろうかと残念に思っております。
今日、この席には政治家の先生方も数多くお見えと受け賜っております。
どうぞ一つ、私が今、お願い申し上げましたことについて、ご理解とご協力を今後とも頂戴できればと願っておるわけでございます。
ありがとうございました。
(中井貴一、寺尾聰、細川直美、遠野凪子、熊井啓監督の挨拶へとつづく) |
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